2011-01-01から1年間の記事一覧
J-WAVEをつけるとマチュピチュについて語っていた。耳を澄ます。 1911年、アメリカのある考古学者がペルーの高地を登っていて一休みした時、一陣の風が吹いて、草に覆われていた古代の遺跡を発見したという。 高度の文明を誇っていた古代都市の人々が忽然と…
今年もあと数日。みなさま、あわただしい日々をお過ごしのことと思います。 ご紹介するのが遅くなってしまいましたが、北海道の蔵書整理は12月17日が今年最後だったとか。Sさんから「草森蔵書プロジェクト十勝」と題したメールが届きました。 「〜〜〜1…
『本の雑誌』の新春恒例企画「2011年度私のベスト3」に、草森紳一の本が2冊入っています! 自費出版にもかかわらず、『草森紳一が、いた。友人と仕事仲間たちによる回想集』が(最相葉月氏セレクト)、もう一冊は『記憶のちぎれ雲』(亀和田武氏セレクト)…
イラストレーターの和田誠さんが、表参道のHBギャラリーで東日本大震災チャリティー展示を開催されているという新聞記事を目にした。しかし残念! 12月14日で終了してしまったとのこと。今年は動き回ることが多くて、気がつかなかったのが本当に残念だ。4…
11月初めに1年ぶりで音更町に行ってきたことを11月7日と17日にご報告しました。音更町から草森紳一に栄誉賞が贈られたのでした。 故郷の音更町では、旧東中音更小学校を蔵書保存のために提供してくださり、帯広大谷短期大学が「草森紳一記念資料室・分館」と…
篠山紀信の60年代モノクロ―ム写真をまとめた豪華本『THE SIXTIES by KISHIN』がピエ・ブックスから出版されました。当時大きな注目を集めたヌード写真が多数収録されています。編集は後藤繁雄氏。 表紙はカルメン・マキのヌード。劇団天井桟敷の役者で、寺山…
昨年の音更行きは11月29日。帯広大谷短期大学・草森紳一記念資料室のオープンのために出かけましたが、それから早一年が経ちます。ちょうど初雪が降った日でした。運よく行けたのは8名。晴れ渡った空港に降り立ったときの、きりっとした冷気を思い出します。…
1年ぶりの駆け足の北海道でしたが、今回は記念品などの荷物が重いため宅急便で東京に送りました。弟の草森英二さんから手渡された紙包みも重かったので、そのまま宅急便の箱に。帰京してから、届いた荷物を開いてビックリ! 英二さんから受け取った紙包みの…
11月3日文化の日、音更町栄誉賞が草森紳一、元伊勢の海親方(元関脇藤の川)、今年100回目を開いた東士幌輓曳(ばんえい)競馬会に贈られました。 草森さんの父親、草森義経氏は教育者として功労賞を受けられたこともあって親子二代にわたる表彰とか。晴れ…
『記憶のちぎれ雲』を出してくださった本の雑誌社から、昨日、厚い小包みが届いた。 中の本を取り出して、装丁を見た途端、「ア、70年代」と思う。スタイリッシュなデザインに、ロゴに、幅広の帯のカモメの飛ぶ海の写真やダークブルーの色に。 それもそのは…
草森さんの映画の本が出そうで、まだ出ません。昨年末か今年初めに出版と聞いていましたので確実な話なのですが。まあ、楽しみに待つことにしましょう。 草森紳一は大学を卒業した後、映画監督になりたくて東映を受けたことをいろんなところで語っています。…
時は流れていきますね。物語を作りながら… 2008年3月に草森紳一が急逝し、その後、残された蔵書をいったいどうするか、遺族で悩みに悩んだ上で、ボランティアの人たちの協力を得て蔵書整理が始まりました。 永代橋のマンションに山となり谷となっていた膨大…
8月9日付けブログで、その後もご報告させていただいた草森紳一写真展「本は崩れず」でお世話になった森岡書店の森岡督行さんが、平凡社のコロナ・ブックスから本をお出しになりました。 帯のキャッチフレーズは「誰かに送りたくなる108冊」。 森岡さんが選び…
平井徹氏(慶應義塾大学講師)による児童を対象にした中国古典の翻訳についてご紹介したので、草森さんの最初の本(訳書)を紹介しなければ! 1967年に盛光社から刊行された『中国文学名作全集』で、表紙にも背にも〈奥野信太郎編集〉が謳われています。草森…
子どものころにどんな本を読んでいたか。 思い出すのは、講談社の『少年少女世界文学全集』だ。箱入りで、中の表紙は品の良いワインレッド。今思い出してもワクワクする。そして口絵のカラーの美しかったこと! だけど私の場合、本を読むより、外で遊ぶ方が…
「本が崩れず」写真展の初日、矢崎泰久氏と南陀楼綾繁氏のトークがありました。その後、草森さんの慶應大学・推理小説同好会の後輩でミステリ研究家の松坂健さんから、 「いやあ、トークショー、猛烈に面白かったです。やっぱり麻雀の話になりますね。僕も一…
9月17日の土曜日、『話の特集』の伝説的編集長、矢崎泰久氏の出版ライヴに行ってきました。(8月30日のブログにチラシをアップしています) 目白から線路沿いに7、8分。自由学園明日館までの細い道には、しゃれたレストランやリサイクルブティックがぽつぽつ…
草森紳一写真展のあとでご紹介しなければならないのは、もちろんこの一冊です。副題に“コンパクトカメラの新冒険”とあり、1992年に話の特集から出版されました。全420ページの大著ですが、あてどなく歩くうちに目に飛び込んできたものを撮る、その草森紳一流…
阿部嘉昭氏と言えば、草森さんが亡くなった直後の印象深いブログ「草森紳一さんが亡くなった」を思い出します。 今回、蔵書整理プロジェクトに参加する編集者・中村健太郎さんの協力のもと、写真展評をいただくことができましたので、一挙掲載させていただき…
今年の初夏、駆け足でイギリスに行ってきました。 アート系では実績のある小さな大学を訪問したのですが、 居心地の良い図書館を見学していてビックリ! 私が編者の『VIONNET』(ヴィオネ)の本が、ファッションの棚に きちんと所蔵されていたのです。こんな…
矢崎泰久氏と言えば、1965年末に創刊されて以後90年代にかけて、政治・文化・社会などジャンルを超えた過激なテーマと異色の執筆陣で世を騒がせたあの雑誌、『話の特集』の発行人・編集長です。その矢崎氏が、あの疾風怒濤の時代をともに生き、闘い、ともに…
心に残るメールをいただきました。お二人のご了解をいただき、ご紹介します。 草森紳一さんの「メモリアル」に ふさわしい、 シンプルで心配りの感じられる展示でした。 「メモリー」という言葉が頭の底 からわきあがってきて、 人は死んでも記憶によって生…
草森紳一写真展のトークショウで、『話の特集』時代の裏話を交えつつ猛烈に面白い対談をして下さったお二人のイベントをご紹介します。 南陀楼綾繁氏については、今週の土日です。行ってみたいですね。 (画像をクリックすると、大きくなります) 矢崎泰久氏…
8月8日から20日まで開催された草森紳一初の展覧会は、好評のうちに終了いたしました。ご来場下さった皆さま、ありがとうございました!
8月15日は相変わらずの酷暑。それでも森岡書店に、回想集の筆者の方など何人かが足を運んで下さいました。 BGMもなく沈黙の時間だけが流れる店の中で、壁の写真も、箱の中の自写像も、多くの著作もじっくりと見て下さった方がおっしゃいました。 「草森さ…
「どこに行っても写真展は同じでしょ。だから企画がとてもおもしろかったですよ」と言って下さるアートディレクターの方あり、 「1994年の箱が一番好き」と言って下さる評論家の方あり、 「箒と自転車の箱にはたくさん入っていましたね。どんな構想があ…
昨日、茅場町の森岡書店で草森さんの写真展「本は崩れず」が始まりました。なんともテイストの良い、チャーミングな展覧会になりました。森岡さん、みなさん、ありがとうございます! 私たちは追加の写真箱を持参したため夕方に到着。写真箱を開けて一点一点…
7月14日付でご紹介した草森紳一写真展が、8月8日の月曜日から20日まで森岡書店で開かれます。 小さなスペースですが、草森さんが撮ったスナップがどのように展示されるのか楽しみですね。 で、と言うわけでもないのですが今回の書き出し劇場も、写真に…
2月に草森さんの回想集をご注文いただいた方から『コミュニティマガジン い』をお送りいただきました。「草森紳一という「穴」、もしくは「穴」のなかの草森紳一」という評論が5ページにわたって掲載されています。筆者は愛敬浩一氏。 「〜〜私が草森紳一の…
7月24日の「毎日新聞」朝刊に『記憶のちぎれ雲』の書評が出ました! 以下、毎日新聞のサイトからの引用です。 今週の本棚・新刊:『記憶のちぎれ雲』=草森紳一・著 (本の雑誌社・2940円) 草森紳一(一九三八−二〇〇八)未刊行の人物論。若き日、一九…