2013-01-01から1年間の記事一覧
今年もあと2日を残すばかりになりました。 十勝の蔵書整理ボランティア内田さんから第三週に年内の作業を終えましたと丁寧なお葉書をいただきました。 また高山さんからは、「李賀の本が紹介されています」と北海道新聞(12月22日)をお送りいただきました…
あっという間に今年もクリスマスが目の前ですね。 裏のカレー屋さんが閉店します。 カウンターだけの、若い店主が一人でやっているテイストのある店で、 ここで静かに『インド夜想曲』などを読んでいると本当に心が落ち着くのでした。 コアなファンがいて、…
草森紳一が亡くなった後の整理で50冊余りのスクラップが見つかった。 原稿が活字になったものをていねいに残していた。 新聞発表のものや雑誌のものなど、連載もそうでないものも、きちんと残されていて几帳面だった草森さんらしい。 自身の評価マーク付きで…
ちょっと古い話題になってしまいますが、読売新聞「時代の証言者」の欄で写真家の立木義浩さんが9月2日から10月5日迄24回にわたって連載をされていました。 9月12日のその欄は、立木さんの鮮烈デビューとなった写真集「舌出し天使」について。 単行本ではな…
前回、草森さんの回想集にご執筆頂きたいと思いながら消息が分からなかった金子喬彦さんのことにふれました。 長谷川集平さんも、消息が分からなかったお一人。 つい先日、友人のフェイスブックで偶然お名前を発見。メールを差し上げると、即ご返事がきまし…
1972年11月30日、大著『江戸のデザイン』が京都の駸々堂から出版された。 「デザイン」(美術出版社)の1968年9月号から1971年3月号の連載をまとめたもの。 それまで意匠とよばれていた江戸の形や色を「デザイン」という切り口でアプローチした斬新な内容と…
前回ご紹介した愛敬さんの文章は『記憶のちぎれ雲』に登場する中原淳一から始まるので、「ジュニアそれいゆ」をご紹介したくなりました。 これは草森さんの蔵書ではなく、私のもの。 本屋さんが「それいゆ」と大判のアメリカの雑誌「SEVENTEEN」を配達してく…
群馬の詩人、愛敬浩一氏から「季刊 詩的現代」6号をお送りいただきました。 厚い雑誌の中ほどに26頁にわたる草森紳一論「幻想の階段」が掲載されています。愛敬氏が大学生だったときに買い求めた『ナンセンスの練習』は植草甚一の本とはまったく違って分かり…
家に来て10年近くになるメキシコ原産のアガベ・アテヌアータです。レオと呼んでいます。 すばらしく力強く美しいので、いつかブログでご紹介しようと思っていました。でもこのところのニュースには「納得できない!」(ばばこういちさんをまねると)ことが多…
殺人的猛暑に殺人的豪雨。 みなさま、今年の夏はどのようにお過ごしでしょうか。 被害に合われていませんように。 いろいろ大変な世の中ですが、お元気でいらっしゃいますように。しばらくPCとは縁のないところにいたのですが、TVは見ることが出来ました。原…
調べたいことがあって、先日日本中国学会にお尋ねごとをしました。 いただいたご返事の中に、原田憲雄訳注『李賀歌詩編』(平凡社)の草森紳一による書評(『文学界』1999年8月号掲載)のコピーが入っていました。 なんとまあ、ありがたい!原田先生は、草森…
前回に書いた西武劇場(現パルコ劇場)発行の「劇場」8号の顛末ですが、我が上司が悩んだ末、結局、原稿はそのまま掲載することになったのでした。 特集は「60年代の演劇」。唐十郎と寺山修司の初対談など、60年代の演劇の旗手たちがほとんど勢ぞろいした80…
‘蒼海行きの電車に乗って細井さんに会いに行く’という夢を見たので、久々に細井さんにメールを差し上げた。 (細井秀雄氏は元文藝春秋編集者。『本が崩れる』の企画者) 返信メールの文末に、「本間健彦さんの『60年代新宿 アナザー・ストーリー』を読んだら…
富士山が、三保松原とともに世界遺産に登録されて、なんて、めでたいと思っていますが、 お中元の季節になり、デパートやショップをのぞいてビックリ。登録からたった一ヵ月しか経たないのに、富士山をデザインした商品が氾濫しています。 富士山の形のお茶…
見出しは、「週刊読書人」(2013年6月28日号)に掲載された『李賀 垂翅の客』の書評(円満字二郎氏)タイトルです。 武田泰淳、30歳のときの名著『司馬遷』と、草森紳一27歳〜37歳のときの未完の連載である本書を比べながら書きすすめられています。 古典は…
事務局の内田さんからの定期便は、いつも達筆の手書きです。今回は思わず笑ってしまいました。 ボランティアのみなさんは一生懸命に整理をしてくださっているのですが、3年目を迎えても目録の校正作業はなかなか進まないとか。 そこで4月の活動日にある人が…
帯広で発行されている『辛夷(こぶし)』という短歌雑誌があります。 草森さんの中学校(下音更中学校) の国語の先生がこの雑誌を創始した歌人の野原水嶺だったので、 草森さんも短歌を作って投稿していたことがあると弟の英二さんから伺ったことがあります…
草森紳一蔵書整理プロジェクトに大変ご尽力くださった円満字二郎さんが、ときあかし辞典の第2弾を お出しになりました。『漢字ときあかし辞典』に続き、『部首ときあかし辞典』です。 部首だけの辞典というのは初の試みではないでしょうか。中国にはあるので…
草森紳一の遺品のほんの一部です。セレクトして北海道の記念室行きの予定ですが、整理はまだかかりそう。 慶応で中国文学の奥野信太郎教授から麻雀と八卦をやるように言われたとなにかに書かれていましたが、 その筮竹もあれば、捨てなかったたくさんの名刺…
タイニィオフィスで暮らしていたうさぎとカナリアも とうとう元の住まいに帰って行きました。 カナリアのサンも高齢で白内障だそうです。 もう大きな声で囀ることはできませんが、ここのグリーンと陽射しが気に入ったのか、時々チチチと鳴くようになりました…
本書が出版されてからもう20年にもなるのかと思う。ご本人も、版元の社長も編集者も、胃がキリキリと痛むような、やはりひどい難産の末の出版だった。 つい先日、『北狐の足跡』を手に入れたいが、どこに問い合わせをすればいいでしょうかというお電話をいた…
物書きは、とくに草森さんは不摂生だから仕方がないけれど、ひどいじんましんに悩まされていることがよくあった。 顔もボロボロにあかくなって、痛々しかった。 ご本人が言われるには、「三國さんの映画のとき以来」ということだった。70年代の初め、三國さ…
「神保町の東京堂書店では、発売後たちまち〈週間ベストセラー〉の第7位に登場しました」と芸術新聞社のご担当者からメールをいただきました。 高額本にもかかわらず快挙です。 「瞬間風速でも7位とはすごい」と、元草森番の編集者。 本日のAMAZONでは、「…
わけあって今事務所に仮住まいです。動物たちも一緒なので大変です。 うさぎは何でもかじるので、コードが被害にあわないように囲いをきちんとしておかなければなりません。慎み深く、慎重な性格ですが、凝り性なので注意が肝心。初めての場所に来てストレス…
草森紳一による李賀と周辺についての原稿一覧がまとまってきましたので、ここにアップしておきます。 間違いや抜けているものなども多々あるかもしれません。お気づきの点があればお教えいただければ幸いです。 (画像をクリックすれば大きくなります) ☆李…
『李賀 垂翅の客』の見本が出来上がりました。函は3月20日にアップしたチラシの写真よりはるかにシックで存在感のある装丁(熊谷博人)。表紙は布装で箔押しと大変ぜいたくな造りですが、二段組みにもかかわらずとても読みやすい本文組みと索引、新しい李賀伝…
思い立ってと、旧友が上京しました。そこで、他の友人も誘い合わせて善福寺川公園の桜見物に行ってきました。 薄曇りの日でしたが、今年は早くて東京ではもう満開です。いつも余裕がなく過ごしているのですが、川べりをのんびり歩いて、それから友人お薦めの…
草森紳一の生涯のテーマであった中唐の詩人李賀(791−817)。 1965年から1976年にわたり「現代詩手帖」に書き継がれた伝説の連載が、単行本になりました。 草森紳一が急逝した後、李賀は本にならないのですか?と何人の人から言われたことでしょうか。そう言…
早いもので明日は草森紳一の5年目の命日。 2008年3月18日から19日へと日付けが変わるとき、 元気な足取りでコンビニに買い物に行っているのに。「人はすっといなくなるのよ」 いつも言っていた言葉を思い出します。久しぶりに遺族で集まろうと思っていました…
山口昌男先生のこと しばらくぶりのブログです。みなさん、お変わりないでしょうか。3月10日に文化人類学者の山口昌男先生が亡くなられました。 ご病気ということは知っていたのですが、 昨夜の朝日新聞夕刊で中沢新一氏の追悼文「知の世界 笑って揺らした」…