その先は永代橋 草森紳一をめぐるあれこれ

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。 このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。写真 草森紳一

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。 写真 草森紳一

いよいよ『李賀 垂翅の客』が発売されます!

草森紳一の生涯のテーマであった中唐の詩人李賀(791−817)。
1965年から1976年にわたり「現代詩手帖」に書き継がれた伝説の連載が、単行本になりました。
草森紳一が急逝した後、李賀は本にならないのですか?と何人の人から言われたことでしょうか。

そう言えば大昔、思潮社から転職してきた元同僚(ややこしいですね!)から
「草森さんの李賀ね、連載中止にしたのぼくなの…」と言われたことがありましたね。
公園通りから少し入ったところにあった今はなきサンマリノで。

最近、懐古的になりすぎてよろしくないと思うのですが、
一度世に出た原稿がたどる運命の不思議を考えてしまいます。

跋文は、草森紳一が1964年に荒井健先生から紹介され、敬愛した原田憲雄先生です。
(荒井先生には1959年『中国詩人選集 第14巻 李賀』岩波書店、原田先生には1998年『李賀歌詞編』全3巻・平凡社の著作があります)
昨日版元からチラシが届き、初めて装丁を見ました。見本はまだなので、どんな編集になったのか拝見するのが楽しみ。

関川夏央氏が昨年の「週刊ポスト」(連載・やむを得ず早起き)で、没後に遺作が10冊も出版されたのは遺徳と言うべき
と書いていらっしゃいましたが、李賀は12冊目になります。
芸術新聞社さんと制作に携わってくださったみなさまの強い思いの故でしょう。3月末〜4月アタマ頃書店に出るそうです。

高価ですが、部数がそう多くはありませんので、ぜひ芸術新聞社宛、ご注文下さい!!
〒101−0051東京都千代田区神田神保町2−2−34 TEL 03-3263-1637/ FAX 03-3263-1659

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崩れた本の山の中から 白玉楼中の人