その先は永代橋 草森紳一をめぐるあれこれ

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。 このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。写真 草森紳一

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。 写真 草森紳一

草森紳一書き出し劇場19 『円の冒険』

あと一週間で2020東京五輪が始まる。

今日の東京の新規コロナ感染者数は1410人。昨日は1271人だった。

一都三県を中心に、全国でもじわじわと感染者数が増えつつある。

このような状況下で開催だとは、全く信じられない。

 オリンピック招致に「復興五輪」が掲げられたときから、なにやら胡散臭さを感じて反対だった。むしろ五輪の予算を東北の復興に使うべきだと思っていた。

 

振り返れば1964年の東京五輪は、戦後の焼け野原からたった20年後の見事な復興の証だった。日本での開催を訴えて世界の都市を行脚し、頭脳と体力とハートの死にものぐるいで招致を実現させ、開催を成功させた当時の人々は、どれほど誇らしかっただろうか。やればできる。しかも世界が集う平和の祭典だ。まだまだ貧しかった日本、無謀な戦争に負けて、卑屈になっていた国民の、自らの尊厳を復活させるような出来事だったのではないだろうか。

 

今回の2020東京五輪は、全く真逆。組織委員会理事による賄賂と、安倍元首相の「アンダーコントロール」の嘘に始まり、競技場設計、シンボルデザイン盗用、コンパクト五輪の破綻、五輪の運営に重ねてコロナ対策の迷走・無策が重なる。

小さくて非衛生なアベノマスクに260億円(元の予算は466億円!)。GO TO TRAVELでコロナを全国拡大。医療が疲弊しても他人事の、涼やかな政府答弁。広告代理店やJOCIOCの想像を絶する利権体質等、呆れ果て笑えるほどの種々の問題に加えて、JOC経理関係の自殺者まで出た(私は自殺と思う)。

あまりにも汚れてしまって無惨な五輪だ。現場のスタッフとアスリートたちがただただ気の毒だ。コロナ禍という底の時代に、理念なき醜悪な五輪の現実が露わになっただけなのだろう。 

 この時期、SNSやテレビで何度も映し出される繋がれた五つの輪は、ひたすら汚辱から逃れようと自由を求めているように思える。・・・・・・

 

と考えていたら、輪と円とは?環の違いは?・・・など、五輪とは別のところに頭が飛んでいった。いいかげんな私ですねえ。

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そんなわけで、久しぶりの「書き出し劇場 19」は、『円の冒険』です。

文中に、五輪が触れられているわけではないのですけれどね。申し訳ありません!

『円の冒険』は、草森紳一の15冊目の著作です。(晶文社・1977年刊 装丁・平野甲賀) 

雑誌「en(あ、ここにもエン)-TAXI」(2005年春号)の<特集 草森紳一 雑文宇宙の発見者>中、<草森紳一氏への33の質問(作・坪内祐三)>に愛着のある自著の一冊として『円の冒険』を挙げていらっしゃいます。 

坪内祐三さんは昨年急逝。私のオフィスは三茶だったので、三茶住まいの坪内さんと、たまにすれ違うこともありました。今年『ツボちゃんの話 夫・坪内祐三』(新潮社)が出て、素顔はこんな方だったのかと面白くて読みふけりました。

「早すぎるんじゃないの」とあちらで草森さんに言われていらっしゃることでしょう)

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下は、最初の見開きページ。

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下は、刊行当時のインタビュー記事(週刊朝日、1977年号数不明)、若い!!草森さん。

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『円の冒険』目次もついでにご紹介。

(草森HP「白玉楼中の人」に全著作紹介と目次も掲載されています)

Ⅰ 肉眼蒙昧なり! 三蔵法師

  沖田総司・ライオン・李衛公・カスター将軍

  ジャネット・リンの微笑

  釜鬼の輪

  諸橋轍次大漢和辞典

  溶ける蒲団

  パチンコの舞い

  白地に赤く日の丸染めて

  月光から円光へ

Ⅱ「急がば、回れ」か 抽出し人間と倉庫人間

  中は命中の中 左でもほどほどでも右でもない思考

  意志薄弱のフル・ストップ 現代句読点論

  無限は角のない正方形 広告のマンダラ体質とその罠

  大団円論

Ⅲ 日常の円群 完全の乱費

  しぶとい穴 横井庄一ロビンソン・クルーソー

  踊っているアンズの実 空飛ぶ円盤の「かたち」

  幽霊の歩き方 見えない円と見える円

  自跋 とりつく島もない

 

◆回想集『草森紳一が、いた』に、連載当時の「デザイン」編集者の出村弘一氏が、

「万年床の君子「円の冒険」連載の頃」を書かれています。 

◆引越し時に、なんと、回想集の新本が入った段ボール箱が残っていたのを発見。

購入希望の方は、info@harumi-inc.comまで。(全528頁、送料込み3300円です)

「草森通信17号」が到着! 創刊号と草森関連の映像についてもご紹介

任梟盧の草森紳一

任梟盧のこんな写真が出てきました。書庫の地下の草森紳一です。「太陽」(1981年11月号)のために撮った写真らしく、鈴木龍一郎氏撮影です。誌面では使われなかったのか、初めて見ます。書庫が完成したのは1977年7月頃ですから、この写真は4年後でしょうか。書庫の外側も地下室もきれいに整理されていますね。

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「草森通信17号」が届きました!

いつも楽しみにしている十勝からの「草森通信」です。

2016年5月31日創刊号から始まって、はや17号を迎えました。

コロナの感染が一向に収束しないなか、みなさん大変な日々と思いますが、変わらずお送りいただきました。

蔵書整理ボランティア代表の木幡さん、副代表の高山さん、また帯広大谷短大[草森紳一研究推進室]の加藤賢子さん、それに吉田真弓先生ありがとうございます!

今回の執筆者、内田さん、北村さん、平さん、レギュラー(化?)の愛敬浩一氏にも感謝です!!

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4年前の「草森通信」創刊号 

草森英二さんの「兄は恐怖の的だった」という原稿。書き続けていただきたかった。今頃は兄弟で皆さんの活動を見守ってくださっているでしょうか。

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草森紳一の映像について

 「草森通信17号」の文末、吉田先生の原稿を読んで、お送りした録画が授業に使用されることがあるようで、うれしく思いました。

草森さんは、講演会や、ましてテレビ出演なんて苦手で避けていたと思うのですが、テーマでやむなく承諾、となったようです。ビデオをDVDにして手元にあるものは・・・

 ◆NHK 日曜美術館 1989年5月28日放送「土門拳記念館」草森紳一・三木淳

 ◆TBS 筑紫哲也NEWS23 1992年日時不明 ゲスト出演で散歩について語る。

 ◆NHK ETV特集「書という芸術への旅」 1995年7月26、27日 草森紳一石川九楊

 ◆クリエイションギャラリー”タイムトンネルシリーズVOL.16” 「大倉舜二展 仕事展 仕事ファイル1961-2002」2002年11月6日 草森紳一×大倉舜二×立木義浩トークショー などがあります。                                      

没後の関連映像

◆「草森紳一さんを偲ぶ会」2008年6月27日於 東京・九段会館(非公開の映像記録)

NHK帯広 朝のニュース「帰ってきた草森蔵書」2010年(東京の永代橋周辺を含むレポート)

NHK帯広では、その後数回にわたり、草森蔵書ボランティアの活動が報道されています。最初の取材に、東京の門前仲町まで飛んでこられたNHK帯広放送局江藤淳二記者。以後のていねいな報道にいつも思い出しては感謝です。

◆「任梟盧」you tube 映像  帯広在住のカメラマン加藤肇さんにご無理をお願いして撮影していただいたもの。外観と内観合わせて7本です。

http://www.youtube.com/user/kusamori

●7本の内容 :外観 1/7〜2/7 内観3/7〜7/7(全部の蔵書ではなく一部です)

●コメント(raita24)「カメラの動きが絶妙で、早くも遅くもない程よい横移動のせいもあり、夢心地の中で本の世界を彷徨っているかのような不思議な感覚に襲われました~~」など

ぜひご覧ください。 

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音更(おとふけ)に建つ文化財・草森書庫

このブログでもおなじみの「十勝毎日新聞」。

1919年に「帯広新聞」として創刊。翌1920年に「十勝毎日新聞」と改称され、以後、地域活性化の源となって今年、創刊102年を迎えた歴史ある新聞社です。

でも印象は、とても若々しく元気。新聞以外の様々なメディアや事業活動にも積極的だからかもしれません。

 

そして今年2月、なんと草森さんのご実家の近くに「音更支局」が開局(5つ目の支局とか)。書庫・任梟盧(にんきょうろ)取材のご依頼をいただきました。

 以下、開局記念の新企画(音更町を)「ぶらり探訪」第5回より。

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十勝毎日新聞2021年4月12日付

ご取材下さった支局長は、「文化遺産云々といった文化的な価値は別として、私は、あの場所に行ってみて、草森氏がまだ生きていて、あそこで本を読んだり、文章を執筆したりしているのではないかという気持ちにさせられました」とのこと。

人やさまざまな出来事に接し、記事を書く人ならではの想像力あふれる言葉でしょう。とくに任梟盧の空間には、草森さんだけではない3万人の著者たちの魂が宿っていて、訪れる人の創造力を啓発してくれるのだと思います。

内形支局長、ご取材ありがとうございました!

 

◎草森英二さんも亡くなられたいま、任梟盧の主もいなくなりました。カッコよく修理をして、この貴重な書庫と本たちを生かしていくアイデアは絶対あるはずと思います。ご関心のある方、ご助言をいただける方は、ぜひコメント欄宛ご連絡いただければ幸いです。

 ~~~~~~~~~ 

 

音更町の「ぶらり探訪」第1回(2月8日付)もご紹介します。

ゴジラ」の映画音楽や、独創的な管弦楽曲などで有名な作曲家・伊福部昭。幼少時を過ごした音更でアイヌの音楽の影響を受けたと言われます。音更町図書館には資料記念室があります。

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2回(2月22日付)帝国繊維の音更亜麻工場跡

3回(3月8日付)  NEXCOネクスコ東日本高速道路北海道支社帯広管理事務所

4回(3月22日付)音更町交通公園(蒸気機関車設置)

5回(4月12日付)草森紳一の書庫・任梟盧  など

しばらくお休みの後、再開は6回(6月14日付)からだそうです。

●記事は掲載許可済です●

  

小さな事故でも気をつけて!

なかなか投稿できず、あっという間に5月も残り1週間です。

コロナの変異株がますます猛威を奮っていると言うのに、

五輪開催に突き進む政府。まるで戦前の日本のように思え、ストレスが絶えません。

みなさん、くれぐれも感染対策に気を配り、なんとか乗り切って参りましょう。

 

ところで私事で恐縮です。

ちょうど一ヵ月前の夕方、人もまばらな交差点のど真ん中で、大激突!

車ではなく、人と人で、不幸中の幸いでした・・・

対向の男子は、ちょうど後ろを向いて歩いてたそうで、

私は1メートルぶっ飛んだそうです。

ものすごい衝撃を受けて倒れ、

駆け寄って下さる通行人の声と車の騒音で我に返りました。

左手首に激痛があり、変形しているように見えました。

(後で、手首骨折とわかる。その他数カ所の強打も)

すぐそばに交番があって、救急車の対応も早かったのが幸運でした。

 ・教訓1――まず当事者同士は交番に。正確な記録(状況と連絡先)を残す。

 ・教訓2――救急車、病院では強打の箇所、気になる点をすべて話す。

 ・教訓3――頭、腰など外傷なくても徹底検査。強打の影響は、後日現れる場合があ  

       る。

こんな時期に救急車なんて申し訳ないと思いましたが、助かりました。

また先方の保護者の方が、すぐに病院へ来てくださり、保険会社からの連絡もあって、誠実な方らしくホッ。逆の立場になる場合だってあるのですから、得難い体験でした。

 まだまだギブスは外せず、不自由な日々ですが、みなさまもお気をつけて。

 

・・・そういえば、大昔、草森さんから「今日、車とぶつかってね。熱が出てきたようだ」と電話があって、即、車の手配をすると「半日経つ? 熱? ダメかも」と言われ、慶応病院の救急外来に駆け込んだことがありました。

結局、熱はなく、医者が不機嫌になっただけですみましたけれど。

 

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私は、この横断歩道のすぐそばの広い交差点で、激突!でした。



愛敬浩一著『草森紳一の問い』が出ました! 草森没後の19冊もご紹介!

一昨日の3月19日は、草森紳一の命日でした。

去年、東京の光圓寺さんで十三回忌の法要を行うつもりでしたが、コロナが広がり始めていたため、やむなく延期に致しました。ご高齢にもかかわらず矢崎泰久氏や、高橋睦郎氏ほか、ご友人や、編集者の方々からご出席のご返事をいただいていたのですけれど。 

今年も、皆さんと集うことはできませんでした。とても残念です。

 

でもよいニュースもあります。

昨年の今頃、札幌の美術評論家、柴橋伴夫氏から『雑文の巨人 草森紳一』(未知谷)をお送りいただきました。草森紳一についての、初の評論集です。

 そして今年も、群馬の詩人、愛敬浩一氏から『草森紳一の問い』(書肆山住)をお送りいただきました。草森論が2冊出版されたことになります!

草森紳一の問い』、ですか・・・大昔、草森さんとちょっとしたやりとりがあった時、「学問の意味知ってるの?? 問いを学ぶってことだよ!!」と言われたことを思い出します。

愛敬浩一氏と柴橋伴夫氏ーーまったくタイプの違うお二人ですね。2冊の草森論をぜひ読み比べてください。

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愛敬様からは時折「詩的現代」をお送りいただいていましたが、今回はこんな本も。

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まずは『草森紳一の問い』(本体2400円+税)から、拝読しましょう!

ご購入ご希望の方は、

 ◎詩的現代出版部 〒370-2314群馬県富岡市田篠1280-85にご連絡下さい。   

      info@harumi-inc.com 草森紳一蔵書整理プロジェクトでも受け付けます。

 ◎ちなみに『詩人だってテレビも見るし、映画へも行く』、『愛敬浩一詩集』はとも 

  に土曜美術社出版販売刊 TEL03-5229-0730です。(本体1400円+税)

 

 ●『雑文の巨人 草森紳一』は、去年のブログでご紹介しています。

 『雑文の巨人 草森紳一』(柴橋伴夫著・未知谷刊) 初の草森紳一論集です! - その先は永代橋 草森紳一をめぐるあれこれ

草森紳一の没後刊行本と、その跋、解説について● 

お二人の草森論を読んでいますと、つい他の方は?と思ってしまい、没後に出版された本の跋文を調べてしまいました。没後まもなくの文章からは、ひたひたと悲しみが伝わってきます。また、共著一冊を含み没後出版数が19冊にもなるのも、編集者の方々の熱い思いが伝わってきて感慨深いものがあります。以下もぜひお読みいただければ。

                          2021年3月現在。復刻版に掲載されている草森の跋(ばつ)は省略しています。跋、跋文は                            書物の最後にある文章のことです。 

  1)『夢の展翅』青土社、2008年7月刊

     ―― 跋 川崎賢子

2)『不許可写真』文藝春秋(文春新書)、2008年8月刊

     ―― 跋、解説なし

3)『「穴」を探る 老荘思想から世界を覗く』河出書房新社、2009年2月刊

     ―― 跋、解説なし

4)『中国文化大革命の大宣伝(上)』 芸術新聞社、2009年5月刊

     ―― 跋 草森紳一さんのこと 天野祐吉

 5)『中国文化大革命の大宣伝(下)』芸術新聞社、2009年5月刊

     ―― 跋 墨東有書鬼 椎根和

6)『フランク・ロイド・ライトの呪術空間 有機建築の魔法の謎』フィルムアート 

  社、2009年7月刊

     ―― 追悼文的・跋<ライト・ツアー> 大倉舜二

7)『本の読み方 墓場の書斎に閉じこもる』河出書房新社、2009年8月刊

     ―― 跋、解説なし

 8)『古人に学ぶ 中国名言集』河出書房新社、2010年2月刊

     ―― 跋、解説なし

 9)『文字の大陸 汚穢の都 明治人清国見物録』大修館書店、2010年4月刊

     ―― 編集者ノート 円満字二郎

 10)『勝海舟の真実 剣、誠、書』河出書房新社、2011年6月刊

     ―― 跋、解説なし

 11)『記憶のちぎれ雲 我が半自伝』本の雑誌社、2011年6月刊

     ―― 跋 山口隆

 12)『李賀 垂翅の客』芸術新聞社、2013年4月刊

     ―― 跋 原田憲

 13)『その先は永代橋幻戯書房、2014年5月刊

     ―― 跋 好奇心という病の実況中継 平山周吉

 14)『絶対の宣伝 ナチスプロパガンダ1 宣伝的人間の研究 ゲッベルス

     文遊社、2015年7月刊

     ―― 解説 宣伝が絶対である 片山杜秀

15)『絶対の宣伝 ナチスプロパガンダ2 宣伝的人間の研究 ヒットラー

    文遊社、2015年12月刊

     ―― 解説 色男と制服 池内紀

 16)『絶対の宣伝 ナチスプロパガンダ3 煽動の方法』文遊社、2016年5月刊

     ―― 解説 空虚な自己宣伝としての政治運動 長谷正人

17)『絶対の宣伝 ナチスプロパガンダ4 文化の利用』文遊社、2017年1月

     ―― 解説 文化のデモンストレーション 松岡正剛

 18)『「明日の王」詩と評論』(嵩文彦と共著)未知谷、2018年2月刊

     ―― 跋、解説なし

 19)『随筆 本が崩れる』中公文庫、2018年11月刊

     ―― 解説 六万二千冊の「蔵書にわれ困窮すの滑稽」 平山周吉 

 

 

「草森通信16号」出ました! 草森蔵書データについてもお伝え!

十勝の蔵書整理プロジェクトの高山さん、帯広大谷短大の加藤さんから、「草森通信16号」のデータが届きました。ありがとうございます!

 

冒頭には、ボランティア代表の木幡さんが、去年亡くなられた元学長の中川学長について書かれています。

蔵書寄贈は、2009年11月でした。もう10年以上経つのですね。東京のボランティアの仲間と3人で大学を訪問し、学長室で中川学長、田中教授、永井事務局長とお会いした時のことを、ついこの間のことのように思い出します。

 

帯広大谷短大では、現在の田中学長、吉田真弓教授らが、(もちろん蔵書整理ボランティアの方々も含めて)変わらない情熱で草森紳一の事業を推進して下さっています。

大学の4階には「草森紳一記念資料室」があって、保管場所から選ばれ、随時展示される草森蔵書2000冊や生原稿などを見ることができます。またネットでも、寄贈蔵書のリストを検索できます。付箋あり、書き込み有等も明示された、実に緻密なリストとなっています。

   ●草森紳一記念資料室  http://www.oojc.ac.jp/?page_id=6063

     「ジャンル別目録リスト」 ※2020年7月31日現在

      A:漫画・漫画論   B:日本文学   C:芸術   D:文学 

                      E : 哲学   F:歴史 

            現在は、Fまで進行中。サイト内のABC~の項目をクリックしていただければ、    

   壮大なリストを見ることができます。ぜひ楽しんでください。

 

「草森通信」16号の裏面コラムですが、草森英二さん亡きあと愛敬浩一さんの執筆ですね。2月に『草森紳一の問い』(「詩的現代叢書45」、発行:書肆山住 2400円)をお出しになりました。次回に改めてご紹介させていただきます。  ―――――――――――――――――――――――――――――

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 ☆大学内の草森蔵書サイト 

  「草森紳一記念資料室」 http://www.oojc.ac.jp/?page_id=6063

 

  ☆愛敬浩一著『草森紳一の問い』(「詩的現代叢書45」として2月18日刊 2400円)

   編集・制作:詩的現代出版部 〒370-2314 群馬県富岡市田篠1280-85

   発行:書肆山住 〒173-0026 東京都板橋区中丸町31₋3 

PARCOに関連した古本展

2021年最初の投稿です。皆さま、お変わりございませんか?

まだまだ世界中が混乱状態ですが、ストレスをためないように気分転換しつつ、乗り切ってまいりましょう。明るく元気な日々が少しでも早くやってきますように。

 

昨年の10月、11月に京都と東京でPARCOに関連した古本展が開かれました。

パルコの「webアクロス」でその様子が取材されていますのでご紹介します。

山口はるみさんが、ご自身で装丁された草森紳一本の話をされていて、なんと偶然に! 

 オープン当時のパルコを知る一人として私も取材を受けています。

 

「webアクロス」のリンクを下に貼り付けます。(私の話は後半です。洗練と毒についてなど、言葉の足りない点が多々あって、疲れた顔とともに恥ずかしいのですが・・・)

https://www.web-across.com/todays/p7l7560000052gi7.html?ra=1

 

この古本展を企画されたのは、かわじもとたかさん。関心のあるテーマの書誌を作成し、その古本展示会までやってしまうというユニークな方らしい。エネルギーをいただきますね! 「草森紳一全執筆記録」も頑張らなくちゃあ。

以下はチラシと、かわじさんの文章です。それにしても様々な人達が、様々なことに愛情とエネルギーを注ぎつつ、様々な生き方をしている――本当に世の中は面白い。

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 (以下は1月30日に追加)

かわじさんが今回のテーマのために作成された書誌(古本屋で無料配布)は、全35ページ。そのうち山口はるみさんは7ページ分ありますが、1~2Pを紹介させていただきます。1961年から装丁の仕事をされているのがわかります。

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上は、山口さんの装丁による草森紳一著『衣装を垂れて天下治まる』(駸々堂・1974年)と『Harumi Gals』(イラスト・山口はるみ/監修・横尾忠則パルコ出版・1978年)。

下は、『Harumi Gals』の目次と、草森紳一執筆ページ(題は「テニスの少女」)です。(入り切らなくて小さな文字の3段組で、3ページ分を占領しています!)

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ちなみに草森さんの山口はるみ論は、『イラストレーションー地球を刺青する』(すばる書房・1977年)の「女人来訪ー山口はるみ・味戸ケイ子・大橋歩」にもあります。

ところでA3版の大型本『Harumi Gals』をパルコ出版で担当した松坂静雄さんは、後にゲインという会社を作り、草森紳一の『北狐の足跡ー書という宇宙の大活劇』(1994年)を出されました。ご縁ですね。

崩れた本の山の中から 白玉楼中の人