イラストレーターの和田誠さんが、表参道のHBギャラリーで東日本大震災チャリティー展示を開催されているという新聞記事を目にした。しかし残念! 12月14日で終了してしまったとのこと。今年は動き回ることが多くて、気がつかなかったのが本当に残念だ。4月以後、20週にわたってハガキ大のイラストを1万円で販売され、収益金200万円は岩手、宮城、福島の3県へ義援金として送られたとか。長く続けたいというコメントが出ていたので、来年も開催されるかもしれない。
こんな枕で、この本を紹介するのはおかしいかもしれないが……知る人ぞ知る『絶対の宣伝』のデザインが和田誠氏。この装丁が上がってきたとき、「ほんとうに驚いた!」と草森さん。本文レイアウトは、上段に置かれた多くの小見出しや本文とクロスするように大量の貴重な写真(大量のキャプション付き!)が掲載され、立体的な構成になっている。だから大部のものにもかかわらず、読みやすい。和田さんと一緒の写真のセレクトとレイアウトは大変な作業だったようだ。
『中国文化大革命の大宣伝(上下巻)』(2009年5月芸術新聞社)と共に、原発がメディアでどう採りあげられてきたか検証が必要な今こそ読まれるべき本だと思う。
実は、これらはブックケースで、中の本は角背に黒の表紙です。番町書房から1978年12月〜1979年8月にかけて刊行されています。
左より、
『絶対の宣伝1 ナチス・プロパガンダ 宣伝的人間の研究 ゲッベルス』、
『絶対の宣伝2 ナチス・プロパガンダ 宣伝的人間の研究 ヒットラー』、
『絶対の宣伝3 ナチス・プロパガンダ 宣伝的人間の研究 煽動の方法』、
『絶対の宣伝4 ナチス・プロパガンダ 宣伝的人間の研究 文化の利用』
(本書の目次などは、草森紳一HP「白玉楼中の人」で見ることができます。
見開きの画像はクリックすると大きくなります。)
『絶対の宣伝1 ナチス・プロパガンダ 宣伝的人間の研究 ゲッベルス』
『絶対の宣伝2 ナチス・プロパガンダ 宣伝的人間の研究 ヒットラー』