11月3日文化の日、音更町栄誉賞が草森紳一、元伊勢の海親方(元関脇藤の川)、今年100回目を開いた東士幌輓曳(ばんえい)競馬会に贈られました。
草森さんの父親、草森義経氏は教育者として功労賞を受けられたこともあって親子二代にわたる表彰とか。晴れやかな式にふさわしい穏やかで暖かな一日、乾杯は草森紳一記念室オープンのときと同じ「牛乳で乾杯!」でした!
(今年は開町111年目とか。栄誉賞のほかには自治功労賞が3名、善行賞1名でした)
草森さんは帯広出身と言われてきましたが、父親の義経氏が帯広柏葉高校(元帯広中学校)の第一期生で、昭和22年から30年以上同窓会長を務められたことや、草森さん自身も帯広柏葉高校の卒業生だったこと、本籍も帯広であることなどから、帯広出身ということになったのでしょう。
音更(おとふけ)町は帯広市に隣接する自治体です。音更町、幕別町、芽室町の三つの町が、ドーナツのように帯広市をくるりと取り巻いています。音更町は十勝大橋を渡ってすぐ。草森さんの文章に、自転車で大きな橋を渡り、学校に通ったことが時折出てきます。十勝管内はこれら1市16町2村の自治体で構成されています。
音更町の目玉は、なんといってもモール温泉。太古の沼地からわき出る温泉をアイヌの人たちは「薬の沼」と呼んでいたそうです。ドイツのバーデンバーデンとここ十勝川周辺にしか遺っていない植物性の非常に貴重な温泉郷で、音更訪問の私の楽しみの一つは、このモール温泉です。(近年はいくつかモール温泉が発見されているようです)
もうひとつ、まだ訪ねていないのですが音更には、あの『ゴジラ』の映画音楽の作曲家、伊福部昭氏の資料室があります。父親の村長就任に伴い、音更村に引っ越してきた伊福部少年は、ここでアイヌ音楽の影響を強く受けたと言われています。(音更町歌は伊福部昭作曲でした)
この地には、巨人の魂をはぐくむ何かが宿っているようです。