その先は永代橋 草森紳一をめぐるあれこれ

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。 このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。写真 草森紳一

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。 写真 草森紳一

その他

昨日の続きです。パルコのこと。

昨日、さびしい、さびしい、さびしいなどと書いてしまったが、 またしてもさまざまなことを思い出す。パルコを作った増田通二氏がリタイアなさったあと、90年代の初めだったか、独立していた私のところに何度かお電話をいただいた。 「本をね、作りたいんで…

さびしい、さびしい、さびしい、パルコの元宣伝局長 石川氏の訃報に。

石川福夫氏の訃報が、昨日メールで入った。6月16日永眠。戒名、お墓は一切不要との遺言で、葬儀も親族ですまされたと言う。 今年は、1月に70年代パルコのポスターやCMのクリエイティブディレクターだった石岡瑛子氏の訃報があり、3月にはSPで活躍し、人…

脱原発のフロントへ

昨夜偶然見たテレビ。「その後」をテーマにちょうど原発の最終処分場を取材していた。フィンランドの地中奥深く、昔図鑑で見た蟻の生活を思い出したけれど、6キロにわたるジグザグの地下通路を経て、そこにたどり着く。 広大な場所に巨大な筒がいくつも埋め…

幻の国家宣伝雑誌『フロント』

去年の夏、草森紳一写真展「本は崩れず」でお世話になった 森岡書店の森岡さんから久しぶりにお電話。 ぼ〜よ〜として、ていねいな彼の声を聞くとなぜかホッとしますね。『フロント』について草森さんが書いた原稿を読みたいが、どこに掲載されているかご存…

気持ちが沈みがちな土曜日に

去年の3月、あれだけのことが起こった。そして今も問題は継続中だというのに、原発が再稼働されると言う。 最近ニュースを見るのがほとほといやだ。なるほど合点、ということがなく、わけがわからない。そして気持ちが沈む。 先週の韓国の歴史ドラマ『イ・サ…

ある散骨業者のブログに

先日アップした草森さんの一周忌の散骨のことが、ある大手(?)散骨業者のブログに90%そのままの内容で出ていました。 書き手は業者の方ですが、草森紳一の知人ではありません。 しかし知人が書いたもので、宗教的な意味を伝え、散骨はこの業者が行ったと…

2012年3月11日

東横線で渋谷に着いたとき、ちょうど一年前に地震が起こった時間となる。 午後2時46分。 アナウンスがあって、改札口周辺の人たちと半円形になって黙とうする。46分から3分間は、地震があったという想定で電車を止めて点検をしますというアナウンスもあった…

今日は、2012年3月10日

阪神淡路大震災が起こったときのこと。17年前のことになる。 NHKの特番だったと思う。 スタジオに立ったキャスタ―にカメラが近づき、彼が言葉を発しようとした瞬間、 涙がはらっと、こぼれ落ちたのだった。その人は、番組終了後、叱責されたのだろうか…

今日は誕生日。命日も間もなく…3月19日です。

今日2月23日は、草森紳一の74回目の誕生日。亡くなったとき70歳でしたから、早いものです。 回想集に思い出を書いて下さったSさんからのメールに「明日は、草森さんのお誕生日でした?よね?」と。 海外からは「今日はお父さんの誕生日だね」と。すごく尊敬…

シックでクール! ジャズ黄金時代の巨星たちの写真集『JAZZ NOTE』。

8日付けブログでお伝えした大倉舜二氏の『JAZZ NOTE』(芸術新聞社)が、2月15日に出版されました。 お〜〜なんという黒人たちのカッコよさ! 臨場感あふれる構成、装丁も印刷もすばらしく、久しぶりのインクの臭いにうれしくなりました。 表紙のマットイン…

風邪をひきそうな時には、バツバツバツ!

寒い、寒い、寒い! 皆さん、お元気でしょうか。 このところのひどい乾燥状態で、とうとう喉をやられてダウンしていました。 草森紳一さんは北国生れですが寒さに弱く、「風邪を防ぐにはこうするんだ」と手で鋭くバツバツ(××)と空を切って、邪気を払う動作…

寒いけれど美しい日々が続きます。今日は七草。

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。 みなさま、良いお正月を過ごされましたでしょうか。 私は、この20年余り年末年始は故郷で過ごしています。 今年は母と二人きり。体が不自由なだけでなく、話すことも少し難しくなった母ですが、頭ははっき…

2012年、少しでも良い年になりますように。

J-WAVEをつけるとマチュピチュについて語っていた。耳を澄ます。 1911年、アメリカのある考古学者がペルーの高地を登っていて一休みした時、一陣の風が吹いて、草に覆われていた古代の遺跡を発見したという。 高度の文明を誇っていた古代都市の人々が忽然と…

森岡書店・森岡さんの『写真集』ステキです!

8月9日付けブログで、その後もご報告させていただいた草森紳一写真展「本は崩れず」でお世話になった森岡書店の森岡督行さんが、平凡社のコロナ・ブックスから本をお出しになりました。 帯のキャッチフレーズは「誰かに送りたくなる108冊」。 森岡さんが選び…

抱腹絶倒「あの人がいた」出版ライヴ

9月17日の土曜日、『話の特集』の伝説的編集長、矢崎泰久氏の出版ライヴに行ってきました。(8月30日のブログにチラシをアップしています) 目白から線路沿いに7、8分。自由学園明日館までの細い道には、しゃれたレストランやリサイクルブティックがぽつぽつ…

私事で恐縮ですが……今日はファッションの本のお話

今年の初夏、駆け足でイギリスに行ってきました。 アート系では実績のある小さな大学を訪問したのですが、 居心地の良い図書館を見学していてビックリ! 私が編者の『VIONNET』(ヴィオネ)の本が、ファッションの棚に きちんと所蔵されていたのです。こんな…

矢崎泰久『あの人がいた』出版ライブが9月17日に!

矢崎泰久氏と言えば、1965年末に創刊されて以後90年代にかけて、政治・文化・社会などジャンルを超えた過激なテーマと異色の執筆陣で世を騒がせたあの雑誌、『話の特集』の発行人・編集長です。その矢崎氏が、あの疾風怒濤の時代をともに生き、闘い、ともに…

「本は崩れず」写真展の感想です。いただいたメールから。

心に残るメールをいただきました。お二人のご了解をいただき、ご紹介します。 草森紳一さんの「メモリアル」に ふさわしい、 シンプルで心配りの感じられる展示でした。 「メモリー」という言葉が頭の底 からわきあがってきて、 人は死んでも記憶によって生…

お知らせで〜す。「あいおい古本まつり」が直前!

草森紳一写真展のトークショウで、『話の特集』時代の裏話を交えつつ猛烈に面白い対談をして下さったお二人のイベントをご紹介します。 南陀楼綾繁氏については、今週の土日です。行ってみたいですね。 (画像をクリックすると、大きくなります) 矢崎泰久氏…

暑さも怒りも乗り越えて。

しばらく留守をして帰ってきたら、この暑さです。 みなさま、お元気でしょうか。 ここは観葉植物がすくすく伸びる日当たりだけは最高の小さなオフィスです。今年は(これからは!)できるだけ冷房を入れないようにと、ロールカーテンを半分下ろし、入口のド…

一+二人の先生

銀座のgggギャラリーで開かれた佐藤晃一さんのポスター展に行ってきました。オープニングは大盛況。懐かしいデザイナーの勝井三雄先生や、『草森紳一が、いた。』のブックデザインをお願いした太田徹也さん、草森さんとも古くからの知人だった浅葉克己さ…

2011年大震災直後に開催された吉川英治賞の授賞式から

今日は東日本大震災から四十九日に当たる。亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。 4月11日、東日本大震災の日からちょうど1ヵ月に当たる日だったが、新潮社の寺島哲也さんに誘っていただき吉川英治賞の授賞式に出かけた。文化賞を受賞さ…

新しい月が始まります。

住いの近くに桜並木があります。いつも右に曲がって駅に向かうのですが、 今日は左に曲がってみました。 すると、桜の太い幹に咲く寸前の姿を発見。 早いもので、明日から4月です。 追伸 東京中で一番に桜が咲くのはどこか、ご存知ですか? それは永代橋の大…

崩れた本の山の中から 白玉楼中の人