その先は永代橋 草森紳一をめぐるあれこれ

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。 このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。写真 草森紳一

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。 写真 草森紳一

今日は、2012年3月10日

阪神淡路大震災が起こったときのこと。17年前のことになる。
NHKの特番だったと思う。
スタジオに立ったキャスタ―にカメラが近づき、彼が言葉を発しようとした瞬間、
涙がはらっと、こぼれ落ちたのだった。

その人は、番組終了後、叱責されたのだろうか。
私は、その一瞬を忘れることができない。

東日本大震災では、
いつもTVの前に張り付いているわけではもちろんないからだけど、
そんな場面は見ていない。
あまりに被害が甚大過ぎて、報道側も把握するのが精一杯だったろう。

しかし1年が経って、さまざまなことが露わになって来て、
政治家に、被災者に、その他多くの人々に向き合う報道者の表情や声は、
はからずもその人の人格や思いをうつし出している。

怒りを抑制したインタビューを見つつ、もっと怒れ!と心の中で思う。

ニュースを伝える声や表情も、ニュースだ。政治家や専門家と言われる人の眼も。
信頼できる人の言葉を聞き続けたいと思う。

そして私は私自身に、怒りを忘れず、怒りの前向きな使い道を問い続けたいと思う。


  この数年、身近で亡くなった人が多い。気がつくと、白い花を買っている。

崩れた本の山の中から 白玉楼中の人