その先は永代橋 草森紳一をめぐるあれこれ

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。 このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。写真 草森紳一

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。 写真 草森紳一

井上洋介さんとの仕事は


これまで気になりながら触れていませんでしたが、草森さんとは長い長いお付き合いだったイラストレーター・絵本作家の井上洋介氏が2月3日に84歳でお亡くなりになりました。

草森さんとの仕事をまとめてお伝えしたいと思っていたのですが、いろいろあわただしく、まだ調べが出来ていません。

草森紳一が井上作品に初めて触れるのは慶應大学を卒業した1961年。
井上洋介文春漫画賞受賞に際してらしく、5月29日付「プレスニュース」で、「グロテスクの活力を造形化」という文章を書いています。

その後、1966年『井上洋介漫画集 ナンセンス展』(和田誠構成・思潮社)に"付録"とされる跋文「ナンセンスの練習」を書き、この文章を掲載した『ナンセンスの練習』(晶文社)が出版されるのが1971年。

ナンセンス展の翌年出版される訳書『史記』(奥野信太郎教授から依頼された児童書・盛光社)の装丁と挿絵は井上洋介さんですから、よほど気に入ってお願いしたのでしょう。

荷風永代橋』(青土社・2004年)、生前最後の本となった『夢の展翅』(青土社・2008年)も井上洋介さんの装丁。
担当編集者だった宮田仁さんに、草森さんと井上さんのこと、聞いてみたいですね。

草森紳一井上洋介の対談も3回はあったような・・・資料を調べてあらためてご紹介したいと思います。

2月と言えば去年の2月6日には、親友の写真家、大倉舜二さんが亡くなられたのでした。

あちらはさぞ賑やかなことでしょう。

崩れた本の山の中から 白玉楼中の人