これまで気になりながら触れていませんでしたが、草森さんとは長い長いお付き合いだったイラストレーター・絵本作家の井上洋介氏が2月3日に84歳でお亡くなりになりました。
草森さんとの仕事をまとめてお伝えしたいと思っていたのですが、いろいろあわただしく、まだ調べが出来ていません。
草森紳一が井上作品に初めて触れるのは慶應大学を卒業した1961年。
井上洋介の文春漫画賞受賞に際してらしく、5月29日付「プレスニュース」で、「グロテスクの活力を造形化」という文章を書いています。
その後、1966年『井上洋介漫画集 ナンセンス展』(和田誠構成・思潮社)に"付録"とされる跋文「ナンセンスの練習」を書き、この文章を掲載した『ナンセンスの練習』(晶文社)が出版されるのが1971年。
ナンセンス展の翌年出版される訳書『史記』(奥野信太郎教授から依頼された児童書・盛光社)の装丁と挿絵は井上洋介さんですから、よほど気に入ってお願いしたのでしょう。
『荷風の永代橋』(青土社・2004年)、生前最後の本となった『夢の展翅』(青土社・2008年)も井上洋介さんの装丁。
担当編集者だった宮田仁さんに、草森さんと井上さんのこと、聞いてみたいですね。
草森紳一+井上洋介の対談も3回はあったような・・・資料を調べてあらためてご紹介したいと思います。
2月と言えば去年の2月6日には、親友の写真家、大倉舜二さんが亡くなられたのでした。
あちらはさぞ賑やかなことでしょう。