その先は永代橋 草森紳一をめぐるあれこれ

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。 このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。写真 草森紳一

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。 写真 草森紳一

11月21日、草森紳一の書庫「任梟盧」を You Tubeで公開します!


(←画像をクリックすると大きくなり、読むことができます)

草森さんの故郷、北海道の音更町には1977年築の書庫「任梟盧」(にんきょうろ)が建っています。
蔵書数は、おそらく約3万冊。

サイロに似た高さ約9メートルの白い塔が、雑誌「太陽」(1981年11月号)で紹介されたとき、物書き仲間の羨望の的になったとか。

以来35年――

東京・門前仲町の本たち約3万冊を帯広大谷短期大学に寄贈した後、故郷の草森さんのご友人たちから何度かご連絡をいただきました。
「任梟盧はどうするのですか?」と。
雨漏りがしているし、鳥が巣を作っているし、本がダメになると。

2年間うなりっぱなしですが、長引いた東京の蔵書整理で改修工事の資金もなし……
私一人の力ではどうすることもできません。

けれど、風雪に耐え、本たちを守る老いた戦士の風格を感じさせる「任梟盧」に、十勝の地震も台風も心配になって、帯広のカメラマン加藤肇さんにお願いして記録をとっていただきました。

本の背をていねいに撮っていただいていますので、見ごたえ十分。
未編集のもので、やや長いので恐縮ですが、明日公開予定です、ぜひご覧ください!

(上の写真は「太陽」の記事から。写真は鈴木龍一郎氏。設計は青山フロムファーストの建築家山下和正氏です。回想集『草森紳一が、いた』に設計図を掲載し、当時のことをお書きくださっています)

崩れた本の山の中から 白玉楼中の人