その先は永代橋 草森紳一をめぐるあれこれ

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。 このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。写真 草森紳一

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。 写真 草森紳一

大倉舜二氏が自己を語った冊子です。


これは作家自身による作家論ともいうべき冊子。
2002年10月28日から11月22日まで、リクルートのガーディアン・ガーデンで開催されたタイムトンネルシリーズ第16回「大倉舜二展」で発行されたもの。

50ページ余りにわたるご本人の語りの冒頭は、
「生年月日は、1937年の5月2日で丑年の牡牛座。新宿区牛込袋町の生まれだからギューギューって生まれた(笑)」。

子供の頃から修業時代、写真家の友人たち、ファッションや料理の撮影、ご自分の写真集についてなど率直に語られていてめっぽう面白い。
大倉さんにしては珍しく、鮮やかに自己解剖なさっていて本当に驚いてしまった。
それだけでなく、60〜70年代の雑誌作りの背景や、多彩な登場人物の言葉、大倉さんの体験に日本人の美意識を教えられる思いだ。

下は、料理写真についての見開きです。

まだお悔やみの言葉をいう気持ちにはなれない。

崩れた本の山の中から 白玉楼中の人