その先は永代橋 草森紳一をめぐるあれこれ

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。 このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。写真 草森紳一

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。 写真 草森紳一

ものすごい巡り合わせ

7月5日、「大伴昌司の大図解展」に行ってきました。
大伴昌司氏(1936-1973)については、60〜70年代に少年少女時代を過ごした人なら誰でもその仕事を見たことがあるはず。
SF評論家、翻訳家であり、『少年マガジン』などのSF・怪奇特集の企画構成で一世を風靡した怪獣博士です。

で、展覧会に出かけたきっかけは、去年いただいた『草森紳一が、いた。』のご注文電話でした。
それはなんと昔、原稿をいただいた筆者の方からで、電話越しに認識しあってびっくり!
またその後、回想集をお読みになって、びっくりされたとか。
その方は草森紳一と会う機会はなかったけれど、草森さん周辺の人たちととても親しく、また10年前に亡くなった私の弟(SF・推理・幻想小説、映画マニアの東海洋士)のことはご存じなかったけれど、彼の著書『刻Y卵』(講談社ノベルス)をお持ちで、弟の周辺の人たちともとても親しく……しかも蔵書家で寄贈にご苦労なさったことなど接点がいくつもありました。

今年も偶然があって、大伴昌司の内覧会でお会いしましょうということになったわけです。
大伴氏は慶應推理小説同好会で草森さんの先輩、それに弟が高校1年の夏休みに上京して参加した国際SFシンポジウム(1970)の主催者の一人。なんとも、縁があります。

で、お会いして、内覧会も見ないで、美術館のカフェで2時間しゃべりっぱなし! 
お会いするのは2度目。通りすぎた歳月は30数年。不思議な宵でした。

ちょうど前日、ヒッグス素粒子発見の大ニュースが世界を駆け巡りましたが、巡り合いの重力・引力の裏にはヒッグス粒子が?!なんて、思ってしまったことでした。


(展覧会は、当時の雑誌や手書きの怪獣の絵など、懐かしい資料満載。文京区の弥生美術館で9月30日迄開催されています。)

崩れた本の山の中から 白玉楼中の人