猛暑続きだった梅雨が明けたと思ったら、
今日は雨です。お昼頃はひんやりと寒さを感じるほどでした。
外の樹々やお散歩の犬もうれしそうです。
さてご報告が遅くなりましたが、6月にうれしいことがありました。
草森紳一全執筆リストの作成や生原稿の整理を、本当に細々と続けているのですが、
先日、掲載誌がどうしてもわからない生原稿とゲラが出てきました。
北海道の友人、嵩文彦氏の詩『明日の王』を中心に書かれた評論なので、
ご本人にお尋ねしたところ、「知りません、読んだこともないです、本になっていないはず」とのご返事。
『明日の王』は、1982年刊の豪華詩画集(限定25冊)だそうですが、
嵩さんが詩をおやめになった時に手放したままなので、ぜひ見つけたいと言われ、
捜索が始まりました!
で、いろいろあって、『明日の王』が発見され、
蔵書寄贈でおせわになった記者の方が、あっという間に、記事にしてくださったのでした。
転勤の3日前でしたので、滑り込みセーフ!
それがこの記事。2017年6月27日付北海道新聞朝刊です。
帯広大谷短大副学長(元帯広市図書館館長)の吉田真弓さんによれば
帯広市図書館所蔵の『明日の王』は60枚のリトグラフのうち15番目。
「リトグラフ付き詩集は25冊しか出版されなかったようです。
そう解ると草森さんはいったいどこでお読みになったのでしょうね‥‥」とのこと。
まったくですね。
すべてが久々の草森マジック。
嵩さんは「遺稿は、草森の遺言のようなもの」と言われました。
本になりますように。
左は、見つかった豪華本『明日の王』。1982年に25部発行、8万円の限定出版。詩・嵩文彦、画・片山健。