その先は永代橋 草森紳一をめぐるあれこれ

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。 このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。写真 草森紳一

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。 写真 草森紳一

話題の人?本? 平山周吉著『満洲国グランドホテル』

 

平山周吉とは?

出版界に突然現れた謎の人? 

いえ実は、文藝春秋の数々の雑誌や単行本の編集長を務められた細井秀雄氏のこと。

草森紳一の『本が崩れる』や連載(副島種臣そえじまたねおみ 他)の担当編集者でもありました。

リタイア後、物書きになろうなんて思ってもいなかったと。しかし、『昭和天皇「よもの海」の謎』(新潮選書・2014)、『戦争画リターンズ   藤田嗣治アッツ島の花々』(芸術新聞社・2015)、『江藤淳は甦る』(新潮社・2019)、『満州国グランドホテル』(芸術新聞社・2022)と、大著があふれるように次々と刊行されています。

 

映画好きで、ペンネームは小津の映画「東京物語」で笠智衆が演じた役から。

今は亡き坪内祐三さんが週刊文春の書評(『本が崩れる』中公文庫)で、解説の平山周吉とはすなわち細井秀雄であるとバラしてしまわれたのでした!

 

4冊目の『満州国グランドホテル』(芸術新聞社・2022)は、満州に出入りした人々をビィキィ・バウム原作の映画『グランドホテル』形式で活写したドキュメント。

映画になりそう! いや表紙の絵が「ガンダム」で有名な安彦良和氏ですからアニメ!ですね。毎日新聞の書評をご紹介します。

現在、話題作となっています。刊行から3ヵ月も経たずに重版がかかったと芸術新聞社からお聞きしました。

◎8月10日には、オンライン・トーク・イベントも!

安倍氏死去以来、戦後の政財界の黒幕、岸信介笹川良一の名前がネット上で飛び交っている昨今。もう一つの歴史を語る、とても興味深い対談になるはず!

   丸善ジュンク堂書店オンラインイベント 

◎平山周吉さん×安彦良和さん 8月10日(水) 19:30~21:00

    『満洲国グランドホテル』(芸術新聞社)刊行記念オンラインイベント

  
◎イベント内容  『満洲国グランドホテル』の著者平山周吉さんと今回、カバーデザインを担当していただいた安彦良和さんのトークイベントを開催します。安彦良和さんはご存知の通り、アニメ「機動戦士ガンダム」のキャラクターデザインおよび作画監督。今年、「機動戦士ガンダム」は、新しい作品を発表し、公開3日間で興行収入3億円を記録しました。今回のトークイベントでは、安彦さんもご自身の作品「虹色のトロッキー」の中でも描いている「満洲国」について、平山さんと語ってもらいます。小・中・高校の歴史の教科書ではあまり触れられることがない「満洲国」を舞台したトークイベント。ぜひお聴き逃しなく!

丸善ジュンク堂の上記リンクの「8月のイベント」から、選択して申し込みができます。1650円(書籍付きは別途)

崩れた本の山の中から 白玉楼中の人