その先は永代橋 草森紳一をめぐるあれこれ

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。 このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。写真 草森紳一

「もの書き」草森紳一の蔵書約3万冊は、2009年11月故郷の帯広大谷短期大学に寄贈されました。このブログでは、以後の草森紳一関連ニュースをお伝えしていきます。 写真 草森紳一

PARCOに関連した古本展

2021年最初の投稿です。皆さま、お変わりございませんか?

まだまだ世界中が混乱状態ですが、ストレスをためないように気分転換しつつ、乗り切ってまいりましょう。明るく元気な日々が少しでも早くやってきますように。

 

昨年の10月、11月に京都と東京でPARCOに関連した古本展が開かれました。

パルコの「webアクロス」でその様子が取材されていますのでご紹介します。

山口はるみさんが、ご自身で装丁された草森紳一本の話をされていて、なんと偶然に! 

 オープン当時のパルコを知る一人として私も取材を受けています。

 

「webアクロス」のリンクを下に貼り付けます。(私の話は後半です。洗練と毒についてなど、言葉の足りない点が多々あって、疲れた顔とともに恥ずかしいのですが・・・)

https://www.web-across.com/todays/p7l7560000052gi7.html?ra=1

 

この古本展を企画されたのは、かわじもとたかさん。関心のあるテーマの書誌を作成し、その古本展示会までやってしまうというユニークな方らしい。エネルギーをいただきますね! 「草森紳一全執筆記録」も頑張らなくちゃあ。

以下はチラシと、かわじさんの文章です。それにしても様々な人達が、様々なことに愛情とエネルギーを注ぎつつ、様々な生き方をしている――本当に世の中は面白い。

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 (以下は1月30日に追加)

かわじさんが今回のテーマのために作成された書誌(古本屋で無料配布)は、全35ページ。そのうち山口はるみさんは7ページ分ありますが、1~2Pを紹介させていただきます。1961年から装丁の仕事をされているのがわかります。

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上は、山口さんの装丁による草森紳一著『衣装を垂れて天下治まる』(駸々堂・1974年)と『Harumi Gals』(イラスト・山口はるみ/監修・横尾忠則パルコ出版・1978年)。

下は、『Harumi Gals』の目次と、草森紳一執筆ページ(題は「テニスの少女」)です。(入り切らなくて小さな文字の3段組で、3ページ分を占領しています!)

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ちなみに草森さんの山口はるみ論は、『イラストレーションー地球を刺青する』(すばる書房・1977年)の「女人来訪ー山口はるみ・味戸ケイ子・大橋歩」にもあります。

ところでA3版の大型本『Harumi Gals』をパルコ出版で担当した松坂静雄さんは、後にゲインという会社を作り、草森紳一の『北狐の足跡ー書という宇宙の大活劇』(1994年)を出されました。ご縁ですね。

崩れた本の山の中から 白玉楼中の人